「まだ、真子は若いし、大学もある。俺もまだデビュー一年目で収入が安定してないし、これからどうなるかもわからない。だから今すぐにってわけにはいかないけど……」
「待つ、いくらでも待つよ」
あきが、私にキスをして、
「ありがとう」
抱きしめてくれた。
そして、あきは自分の部屋に案内した。あきの部屋に入ると、壁にたくさんの棚がつけられていて、いろんなものがディスプレイされている。
部屋の隅にはダンボールが積んであった。
「これ、ファンからもらったものなんだよ」
「全部?」
私が不思議がっているのに気づいたのか、あきがそう言った。
「そう。貰っても使えないものもあるし。けど、捨てるわけにはいかないから。全部とっておいてある」
私は部屋を回って、贈り物を見て回った。ギターのピックや、アクセサリー。ぬいぐるみや洋服もあった。
「TAKIは、人気者だね」
ちょっとだけ、嫉妬する。
だけど単純な私は、
「そうかもな。でも俺は真子の前であきでいられたら、それでいい」
そんなあきの一言ですぐに機嫌を直すんだ。


