「聞いて驚け!今日はサプライズです!」


「まりちゃん焦らすなよー」

「まりあ先生と呼びなさい。今日は月始めだから、席替えするわよー」

せ、席替え!?

周りは、やったー!とか、まじかよー!みたいな声が飛び交っている。

方法はくじ引きだった。
運悪く、あたしたちの号車は順番が最後だった。

加奈が、あたしより先に引きにいった。

前に行くとき、加奈が耳元で
「陸くんの隣だといいね!」
とか言うから、一気に顔が赤くなった。

まあ、あたしと陸のことはまた後で…。

やっと自分の番が来て、余り物のくじを引いた。

五番。

廊下側の席かぁ。前から二番目?
先生から見えにくい場所がいいのに…!

渋々机を移動させると、そこには海がいた。

「移動するなら早くいってよ。」

「俺ここだから。そっちこそ早く行ったら?」

「あたしここだし。」




「「はあぁぁぁぁぁぁあ!?」」

最悪。
よりによってこいつの隣!?あり得ない!

いつもあたしと海の仲裁役の陸は、あたしたちの席の真逆、窓側だった。

しかも、隣は加奈。


加奈の裏切り者ッ!