段々人も増え始め、学校が賑やかになった頃。

あたしは友達の加奈の元へ走っていった。

「加奈ぁ~もうつかれた~」

「早ッ!まだ朝だよ!?」

加奈には、六年生になって初めて会った。

あ、言うの忘れてたけど、あたしたちは六年生なんだ。

加奈と他愛ない話をしたあと、あたしは自分の席に戻り、黒板を何気なく見上げた。

3月1日。

もうすぐ卒業かぁ~。
実感が全然わかないや…。

そんなことを考えていると、先生が入ってきた。

「はいはい!席ついてー」

担任の山下 まりあ先生、美人だな~。

…あたしってのんきなのかな?

でもあたしはまだ知らなかった。
このあと、小学生の大イベントがあるなんて…!