その時だった。
――ガチャガチャガチャガチャ!!
ドアノブが激しく動き出す。
それと同時に、玄関ポストがパタンと開く。
開いたその向こうでは、半透明の子供がこちらを覗いているではないか!
彼女は力の限り叫ぶ。
しかし、団地はやけにシンとしたまま、物音一つしない。
『クス、クス、クスクスクスクス』
子供は彼女の反応を見て楽しげに笑う。
彼女はこの子供を絶対に入れてはいけないと直感的に思ったのだろう。チェーンをかけ、近くにあったガムテープでポストを塞ぎ、隙間を目張りした。
そして、布団を深く被って朝が来るのを待ったである。
玄関の外からの子供達の『クスクス』という笑い声と“コンコン”という音が止むことは無かった――
――いつの間にか気を失っていた彼女が目を覚ましたのは、もう日が高く昇ってからだ。
窓からは燦々と太陽の光が差し込む。
彼女はもう大丈夫だろうと思い玄関を開ける事にした。
目張りしていたガムテープを剥がし、チェーンを外し、鍵を開いて、愕然とした。
何故ならその扉は溶接されたように開かなくなっていたからだ。
――ガチャガチャガチャガチャ!!
ドアノブが激しく動き出す。
それと同時に、玄関ポストがパタンと開く。
開いたその向こうでは、半透明の子供がこちらを覗いているではないか!
彼女は力の限り叫ぶ。
しかし、団地はやけにシンとしたまま、物音一つしない。
『クス、クス、クスクスクスクス』
子供は彼女の反応を見て楽しげに笑う。
彼女はこの子供を絶対に入れてはいけないと直感的に思ったのだろう。チェーンをかけ、近くにあったガムテープでポストを塞ぎ、隙間を目張りした。
そして、布団を深く被って朝が来るのを待ったである。
玄関の外からの子供達の『クスクス』という笑い声と“コンコン”という音が止むことは無かった――
――いつの間にか気を失っていた彼女が目を覚ましたのは、もう日が高く昇ってからだ。
窓からは燦々と太陽の光が差し込む。
彼女はもう大丈夫だろうと思い玄関を開ける事にした。
目張りしていたガムテープを剥がし、チェーンを外し、鍵を開いて、愕然とした。
何故ならその扉は溶接されたように開かなくなっていたからだ。