◎一部選粋◎
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――ドンッ
わっ!誰かにぶつかった。
「ごめんなさい。」
「いいよ。」
「…」
こわくて頭があがらなかった。
先輩だったらどうしようと思って「大丈夫?」と言われたけど何も言えなかった。
「…」
相手も黙ってしまった。
――ふわっ
急に体が浮いた。
「よっこいせっ。」
え…。お、おんぶ?
「あの…なんでおんぶなんですか…?」
「えっ!怪我してて痛いから黙ってたんじゃないの?」
「いえ…。怪我なんてしていません…。降ろしてください。」
「もしも怪我をしていたときのために保健室に行こっか。」
…何言ってんのこの人…。
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「失礼しまーす。」
「………」
「誰もいない…。」
って言うことは2人きり!?
じゃさっきの事聞いてみようかな…。
「まぁいいかぁっ。手当てするわ。そこに座って。」
「はい…。」
「まず、痛むとこある?」
「あのぉ…」
「ん?何?」
「えっと、あなたの名前って…。」
「あぁ、俺?名前教えてなかったけ?俺の名前は【岩崎まさひろ】。皆は【ひろ】って呼んでる。名前、長いからな。」
やっぱり…。ひろ、だ…。



