え、嘘だよ。 だって今の時間、確か大学の実験か何かをやってるって……。 確かにそう聞いてたのに。 「……兄ちゃん?」 バイクに跨がるその姿を、妹の私が見間違えるはずがない。 そう思っていると、バイクが私の少し前に止まった。