「………もう、いい」

私はしゃがみ、地面に置いてあったかばんを掴むと。



「私は天然じゃないもん!!
ばかぁぁぁぁぁあああ!!!!!」



大声で、空に向かって吠えた。


やがて、その叫びは――…

発生した二つの笑い声と、霊樹の揺らす葉音と共に


ゆっくりと空へ溶けていった。