木の陰から見守る闘いは、どんどん激化していく。


…しばらく見ていると、仕掛けてるのも消耗してるのも神無ちゃんだと気付いた。


……余裕の無い表情。

普段より、霊力を消費してるのがよく分かる。


「どうしよう……」


なんとかして、助けたい。


でも……


『あんなに大きな鬼、倒せないよ………』

『あたしが加勢したら、逆に神無ちゃんの邪魔になるかも……』


弱気なあたしが囁いて、

どうしても一歩が踏み出せない。