…………。

あたし、神無ちゃん、お母さん、お父さんと葉、そして兄さん。


いまこの家にいる全員が顔を合わせたリビングで、


「……じゃあ、明日の事について説明がある」


口火を切ったのは父さんだった。


「明日は霊樹が千年ぶりに倒れ、新たな霊樹が無事に育つようにと支える日だ。

そこで、それぞれ各自の役割を、今のうちに確かめておく」


その顔つきは、いつものお父さんじゃない。

『人守り』の一族の当主の顔つきだった。