足がもつれる転びそうになる前に手を突き出す地面に手がぶつかる体が打ち付けられるどっと痛みと疲労が押し寄せて動けなくなったけど鬼は、



鬼はドコ?



「っはぁ、……っはぁ、」

過呼吸にならないようにゆっくりと息を吸おうとして、噎せた。

地面に倒れ伏したまま、首だけを巡らせるけれど――

鬼は見つからない。


倒れた場所の目の前には、あたしの家と森がある。