「ほ・・・んと・・・?」

「ホント初めて見た時から・・・

恥ずかしいけど・・・一目惚れ」

その言葉を聞いた瞬間涙が溢れて

止まらなくなった

「先輩の・・・バカァ」

本当はこんな言葉が言いたい

訳ではないけど

先輩をなじる言葉しか出てこない

「ん・・・そうかもな」

そっと抱きしめられた

でも逃さないように強く強く

「せっかく・・・諦めようって

好きな人がいるならって・・・思った・・・

のに!!」

「そっか・・・じゃあ諦める?」

少しだけ腕の力を弱めて秋樹華の

顔を見る

「ヤダッ!!」

ギュッとダダをこねる子供のように

先輩に抱きつく

「よか・・・った」

「えっ?」

「振られるかと思った」

よしよしと頭を撫でられる

「そんな訳っ!!」

「朱理たちがあぁ~もうだめだって言うから

焦って俺・・・」

その時を思い出したのかまた

強く抱きしめられる