【短篇】鬼ごっこ

「少し、理解できてきましたあ??」


ショウセイは、また可愛いく笑う。


話を続けます。と言い、また静かに話し出した。

「途中、警察に捕まったものもいますが…たまにいるんですよ。
恐怖故、自ら命を絶つもの、怨み故に殺されてしまうもの。
さあ。あなたはどうでしょうか。
奥様も準備万端ですよ。」


ショウセイは満面の笑みだった。


そして、その横でニタリと不気味に笑う妻。


「ま…まちこ…やめてくれ…」


頼むっ…!!


孝平は、妻を見つめ助けを求める。


かつての男の面影は、どこにもない。


そしてまた、目の前にいる妻もかつての面影はない。