「ひとつ。問題を出します。」


ショウセイは、人差し指を上げて言った。


も…問題だと…こんなときに…。


孝平は無言で聞く。


「殺人鬼たちが逃げるのは何故でしょう…?」


「け…警察に…捕まりたくないから…だろ…?」

孝平は震えながら言った。


「正解です。しかし、外れです。」


ショウセイは、美しく笑った。


それが妙に恐ろしく孝平は息が止まりそうだった。


「正解は殺された者に追われるからです。」


な…何を言っているんだ、こいつは…!?


ショウセイは話を続ける。


「警察に捕まった方が、まだマシでしょう。
彼らは、倫理、モラル、社会…。いろんなものに縛られている。
それは、あなた自身、ご存知でしょう??」


ショウセイは首をかしげながら孝平に言う。


孝平は、ただ聞いている。