「 あれ?はずれ? 」
「 何でそう思ったの? 」
「 寂しそうな顔してるから 」
なんだそれ、と苦笑しながら
そうかもしれない、と内心
少し納得していた。
・・・・が、あの言葉が引っかかって
結局俺は答えを出せないでいた。
「 奏多 」
「 んー? 」
「 愛じゃないって 」
「 え? 」
別に、可笑しくはない。
けど、笑いが零れた。
「 俺は愛してなかったんだって 」
「 そんなこと言われたのか? 」
水の入ったコップと、
缶コーヒーを片手に奏多の向かいへ
腰を下ろせば、奏多も一緒になって
笑っていた。

