「 ・・・悠也、さん 」
内心溜息をついていると
クイッと裾を引っ張られて
彼女が、俺の名前を呼んだ。
「 どうかした? 」
「 お風呂、入りたいです 」
この手を掴んで、閉じ込めてしまえば。
「 悠也さん? 」
「 あ、うん?いいよ。
着替えは置いておくから
ゆっくり入っておいで 」
「 ありがとうございます 」
俺のシャツを着て、バスルームへ
向かう彼女の背中を追いかけた。
「 ・・・瑞穂ちゃん 」
「 ・・・え? 」
振り向いた彼女の口を塞いで、
キスをしながらドアを開け、
・・・唇を離して、背中を押した。

