「 ・・・・またね、じゃ・・ないんだ 」 零れた溜息は白くなって 空へと消えていった。 暗闇へ溶け込んでいった悠也さんの 背中をいつまでも見送って、 座り込みそうになる体を なんとか引きずって部屋に戻った。 ──────────バタンッ 部屋に戻るなり、全身から力が抜けて 何も悲しくなんてないのに 涙が溢れてきて、止まらなかった。