「 ・・・好きになって、ごめんね 」 俺があの夜、彼女を連れて 帰らなければ。 あの夜、出会わなければ、 彼女はこんなに辛い思いを しなかったはずだ。 今までのこと、全てが嘘だよ、と ただの夢だよ、と言ったら 彼女は楽になれるだろうに。 「 ・・・・ごめんね 」 俺は、瑞穂ちゃんを繋ぎとめておく ”何か”を探してばかりだった。 俺は大人なんかじゃない。 ただの、”男”だ。