君が恋に落ちるまで。





「 俺ね、思うんだよね 」


「 ・・・何をですか? 」


「 迷うことなんかない。
  答えはもう出てるでしょ? 」




”ここで”と、頬に添えられていた
手が下へと下りて行って
あたしの胸元を指差した。




「 直感だよ、直感 」


「 直感? 」


「 もしあの夜、君が会ったのが
  悠也じゃなかったら、きっと
  君はここで潰れてそれで終わった。
  それが悠也だったから俺が
  君を任せられただけで、本当なら
  ここで君を介抱して家まで送ったよ 」




”俺が、ね”




悠也さん専用だと言ったグラスに
水を注ぎながらそう言って、




「 いくら酔っていたと言っても
  危ないと思えば少しくらい
  抵抗できるでしょ 」




水の入ったグラスが、
あたしの隣へと置かれる。