だから、笑わないで。




誰かの温かい手で目が覚めた。
優しい手…あたしは、この手にいつも支えられてきたんだ…
あたしは、この手を知ってる…



ハッと目が覚めると真っ白い部屋にひとりぽつんといた。



「……………?」



?マークを浮かべながらあたしはあたりを見渡した。
ここは病院?なんであたしは病院に?
疑問と寂しさを感じ始めたとき、扉が開いた。




「………憂…!目覚めたんだ」



リンくんだった。
手にはコンビニの袋がみえる。



「…タクシーよんで、コンビニ行ってきた。あと五分くらいだってさ。そうだ、食べられそうなもの買ってきたからよかったらたべて」




リンはカサカサとコンビニの袋からゼリーやヨーグルト、フルーツの盛り合わせなどを出した。



「…美味しそう…ありがと、リンくんっ」





あたしが笑顔で言うとリンくんはいつものように全然、といって笑った。




リンくんが買ってきてくれたフルーツを食べながらあたしは聞いた。




「あたしなんで病院に?」
「えっ…覚えてない?」
「うん…全然覚えてない」
「そっか…うん、きっと頭んなかパニックになったんじゃない?そんだけ」



リンくんはあたしに明るく言ったけどあたしは暗いまま。
気付いたら病院ってことが最近増えてきた。
これはもうおかしいんじゃないのか、とか色々考えてしまうためだ。



「……そうなのかな……あたし、変なんじゃないのかな」
「まさか。そんなわけないじゃん。またすぐ元気になるよ」



リンくんはくしゃっとフルーツが入っていた容器をつぶすと、あたしの手をひいた。




「もうタクシーくるよ!いこ」



リンくんは左手にあたしの荷物をもって玄関まで歩く。