だから、笑わないで。




「そうですね……フラッシュバックをし、パニックを起こし、過呼吸…こういう順番ですね」



医師はカルテをみながらいった。



「そういう場合はどうすればいいですか ?」



リンが聞くと医師は難しそうにペンでこめかみを何度も叩いた。



「…うーん…難しいですね。まず、フラッシュバックを起こさせない環境を作ることでしょう」



そして医師はカルテになにかを書き込みながら言った。



「…はあ…」
「今日は強い点滴を打ったので、帰っていただいて結構ですよ。憂さんの目が覚めたら連れて帰ってやってください。パニックの対応のしかたの資料をお貸ししますので次の診察の時にお返しください。次回の定期検診も守ってくださいね。それからお薬をお出しします。パニックをおこしたり、苦しそうだった場合、飲ませてください」



医師は背中をむけながらカルテに必死になにかを書き込む。
リンと杏子は頭をさげながらありがとうございました、とお礼を言うと憂のいる病室へ戻った。