「古賀くん!!」
「そんな焦ってこなくてもいいのに。」
「え、いや~、せっかく古賀くんが来てくれたから」
「なにそれ」
眉をハの字にさせて笑う彼に胸がキューンとなる。
古賀くんの笑った顔、本当に好きだな。
なんてしみじみ思ったり。
あたしたちが出会ったのは(あたしが古賀くんを好きになった日)は、今から半年くらい前。
高校生になって初めての夏休みが開けた日。
みんな日焼けした肌を見せあっていた。
そんな中に浮いている人物。
真っ黒な肌とは対照的に、日焼け知らずの白い肌の持ち主。
それが古賀くんだった。
そのとき、何となく気になっていて。
話すようになるのに時間はかからなかった。
「おーい綾!!」
夏服から冬服に変わろうとしていた10月の初め。
あたしは隣のクラスで同じ中学だった田部に呼ばれた。

