「ねぇ咲、卒業祝いちょうだい」
涼の言葉に、私は拍子抜けする。
「な、なんだ…卒業祝い?
仕方ないなぁ…あんま高い物はダメよ?!」
お祝いが欲しいだなんて、たまには子どもらしいこと言うじゃない涼も。
むしろ、私に欲しいものねだるなんて初めてじゃない?
生意気になって………
「俺、咲が欲しい。
咲の全部が欲しい」
「は……?」
私の全部が欲しい…?
そ、それって………
涼が私の肩を掴んだ。
その腕が力強くてふりほどけない。
涼の顔が迫ってくる。
…や、やだ…
こ、怖い…
こんなの、涼じゃない…
こんな涼、私は知らない……!!
「や、やめて!ふざけないでよ!」
私が叫ぶと、涼は動きを止めた。
「わ、私が欲しいって何よそれ。
涼はそういうことに興味あるだけでしょ?!
変なこと言わないで!
学生は学生同士付き合った方がうまくいくよ絶対」
……違う。
こんなことを言いたいんじゃないのに…
涼を前にすると…
涼に好きって言われると、私は冷静じゃいられなくなる。

