「ちょ・・・シュン、大丈夫??」

よほど怖かったのかシュンは反応しない。

てかヘロヘロなんだけど・・・

ノゾム君が肩を貸し、シュンをベンチに座らせた。


「ごめん、沙知。なんか悪いことしたね。。。」

「ううん、気にしないで!シュンは私が見てるから、2人で回ってていいよ」

「いいの?ありがとう。じゃあノゾム、お化け屋敷行こ?」

「おう」


ナナとノゾム君は腕を組み、近くのお化け屋敷へと行ってしまった。


「ん~沙知・・・俺」

シュンが元に戻ったようだ。

「よかった、心配したよ~」

「ノゾムとナナは?」

「2人で回ってるよ」

「じゃあ俺たちも行くか」


シュンは立ち上がり、私に手を差し伸べる。

「行くってどこに??」

私が首を傾げると、シュンが私の手を握る。


「俺たちも自由行動しようぜっ!」

「・・・・うん!!」


2人は手を繋ぎ、遊園地内を歩く。


「沙知はどこに行きたい?」

「う~ん、観覧車、観覧車に乗りたい!!」

と、近くの観覧車を見るがそれはそれは長蛇の列。


「じゃあ並ぶか」

「やっぱいい!混んでるから、空いてるのから乗ろ?」

「あ、あぁ」


2人はメリーゴーランドや、コーヒーカップ、お化け屋敷などを回った。

気がつくと辺りは暗くなり始めてる。

「もう次で最後かなぁ。シュン、なんか乗りたいのある?」

「じゃあ観覧車乗ろーぜ」

「えっ、混んでるけどいいの?」

「あったりめーだろ」


シュンは、はにかむと私の手を優しく引いてくれた。