愛のうた。

「いやぁ、せっかくママに買ってもらった
ミィちゃんのくまたん----!!!」


女の子はそう言うと、
横断歩道へとかけてゆく。


「だめ、ミィちゃんっ!!!!」


本当に一瞬の事だった。




女の子めがけて猛スピードで走ってくる乗用車。

気付くと俺は夢中で走りだしていた。



------キィィィィ-----ッ

ドンッ!!!!!







なんだろう、この感じ。

ふと目を開けると、
とてつもない痛みが全身を襲う。


「くっ・・・ああ!」





血が・・・血が・・・

俺の胸の中の女の子はただ泣きじゃくって。


周りからは悲鳴と叫び声。




あぁ、俺・・・



ひかれたんだ。