「お前は、お前は俺たちを裏切ったんだ!
それに沙知ちゃんまで・・・。
誰を信じていいのか分かんねーよっ!!」


ノゾムが拳を握りしめる。


「悪いのは全部俺なんだ・・・---。」

俺は嫌がるノゾムに全てを話した。


ノゾムの強張った表情が緩んでく。

「なんで・・・言ってくれなかったんだよ」

「ごめん」



「俺・・・っ
シュンに裏切られたかと思って---っ」

「・・・っ、ごめん」


「バカ野郎・・・。
俺、お前にも沙知ちゃんにもひどいことした。
・・・っ悪かった・・・。」

「俺が悪いんだ」


唇を噛み締めるノゾム。


「お前は悪くねぇ。
俺、明日沙知ちゃんに謝るよ」

「あぁ」


ノゾム、分かってくれて本当ありがとう。




俺はまたスタートし始めた。

またあの頃の幸せを掴むために。

離れた距離を縮ませるために。


でも、でも・・・。



そんな幸せ、長くは続かなかったんだ。