-沙知side-

私、今・・・抱きしめられてる??

どうして・・・意味分かんないよ。



私は思わず衝動的にシュンを突き放した。


「ごめ・・っ」


シュンも慌てて腕をほどく。




ビックリしすぎて、
私は鞄を肩に掛け帰ろうとした。


シュンとぶつかり、その反動で
携帯が地面に落ちてしまった。



携帯の電池パックが外れてしまってる。





「・・・あっ・・・」


電池パックの裏に貼ってるもの。

それは一時期女子の中ではやっていた。



・・・-シュンとのプリクラ。



笑顔でピースしている私と、
はにかんでるシュン。



こんなの貼ってたなんて
とっくに忘れてたよ・・・。



あの頃は幸せで、
毎日が輝いて楽しかった。


思い出がフラッシュバックし、
涙でシュンが霞んで見える。