私はカフェから出ると、
全力で走った。


ただただ走り続けた。


「はぁ、はぁ・・・
・・・っ、うぅぅ・・・」


涙が零れる。

これは哀しい涙なんかじゃない。



シュン・・・
シュン・・・


あなたに逢いたいです。


どこに向かっていたのだろか。

それほど必死だったんだ。


たどりついたのは、
・・・チェリー公園。


怖かった。
素直になれなかった。


この、思い出が詰まった場所で。

途方もなく黄昏て、
ブランコに座り、空を見上げていた。



綺麗な、
哀しい空。


時間が立つにつれ、
空がオレンジに染まる。


何時間ここに居たんだろう。


ただ逢えると思った。
逢いたかっただけだった。


バカだよね、待ってるだけなんて・・・。



帰ろうと、ブランコから降りて、
振りかえると。



・・・・



あなたがいた。