【尚、あなたは今元気ですか??
この手紙を読んでるという事は、
私はこの世界にいないと思います。
勝手にこんな手紙を書いてごめんなさい。
でも、
これが唯一私が尚に残せるものだから、
受け止めて下さい。


私は小さい時、
高熱が何日も続き、入院しました。
医師からは20歳までしか生きられないと
宣告された。
ただただ、泣き続けた。

両親とたくさんの思い出を作ろうと、
約束をしたの。

あっという間に月日が立ち、
私は高校3年生になった。
この時は辛くて仕方がない時期だった。

周りは青春盛りで、
私は死に近づいていく。
毎日、泣いてました。

そんな時、尚と出逢った。
あなたの容姿・性格に
私は一目惚れした。

生きる喜びを知り、
塾に通うのが楽しみで仕方がなかった。

尚が私の生きる支えになってくれた。
尚の隣に居るだけで幸せだった。
尚が・・・
私の全てだった。

尚に告白された時は、
本当に嬉しかったよ。

それと同時に病気の事を
言い出せなくなってしまった。

せっかく掴んだ幸せ。
・・・尚に捨てられてしまう。
そんな思いが脳裏に浮かんだ。

何も知らない尚。
私は後2年程しか生きられない。

言えなかった、言いたくなかった。