「あー……なんか色々あるけど、有名なのは薬やってるとか、あとは女癖悪いとか、タバコ吸ってるとか、族と関わってるとかかなー」


「なんじゃそりゃ」


薬? 女? タバコ? 族?


なんだそのデマは。


少なくとも族なんかと関わるようなアホだとは思えない。



「明らかデマじゃん」


「ね、沙織の話聞いたらデマな聞ぃしてきたわ」


「ま、いーや聞いてみよう」


私がそう言うと同時に、休み時間終了のチャイムが鳴った。



『じゃーね』と軽く手を上げて希美の席を離れて自席に向かう。


隣の席には、いつものように千葉が座っていた。