「お姉ちゃん!」


病室のドアがガラッと開いて

友紀が入って来た



「じゃぁ、俺ら飲み物買ってくるね!」

「なっちゃんは、オレンジでしょ?」

「うん」



気を利かせたつもりなのか


二人が出て行った







「お姉ちゃん。桃井さんたち、ずっとおねえちゃんの傍いにいたんだよ」

「え?」

「お姉ちゃんが倒れてからずっと。
やだよ、なっちゃん死なないでって、泣きながらずっと手を握り締めて。」