あたしと優也が出会ったのは小学1年生の頃。


あたしが内履きを持ってくるのを忘れた時だった。




その日は朝から学校の大掃除で、しかもあたしはトイレ掃除の担当だったから、さすがにスリッパには困ってたんだ。


そんときに優也が


「ホレっ。これ貸しちゃる」


って鼻水垂らしながら言ったんだよね(笑)



それからちょこちょこ話すようになって、徐々に“好き”っていう気持ちに気付いていったんだ・・・・・。




あーでも、この片思いも10年になるし・・・そろそろ潮時かな・・・・・・。



だって優也には可愛い可愛い“郁ちゃん”っていう彼女がいるもんね・・・。






その可愛い彼女が今優也に向かって手を振った。