*片思い*




「…っ!…」



鋭い痛みが全身に走る。




あたしは平均台から落ちた。



必死に立ち上がろうとするけど立てない。



足に力を入れるが……ダメだ。





どうしよう……



このままじゃ、追い越されちゃう……




「郁美?」



誰かがあたしを呼んだ。



あたしは顔を上げた。




そこには心配そうにあたしの顔を覗き込む優也がいた。





……。




こういう時…



何て言ったらいいんだろ…。





あたしが悩んでいると




「ふあっ…!!えぇっ!?」