「ねぇ…郁美?」
ー!!
いきなりの淕の問いかけに、あたしは我に帰った。
「聞いてる?」
「えっえっ、何!?!?」
「だからーさっきから先生が呼んでるよ!!」
「え゛っ!?!?」
あたしはどんだけボーっとしていたのだろう。
「最後の種目だよ?」
え゛ーーー!!!!!!!!!
嘘っ!!!!!!
もうそこまで進んでんの!?!?
てかてかっ!!
あたしまだ心の準備が……!!!!!
「郁美!!お前遅い!!」
優也があたしに怒鳴った。
そんなふうに言わなくたって……。
優也があんなこと言うからあたしは……。
ちょっとしょげるあたしに
「あーわりぃ。だから…最後の種目だろ?一番の盛り上がり時じゃん?みんな待たせたら悪いから早く行こうぜっ」
みんなが待ってる…?

