「ゆいー!
テーピング巻いてー!」


イタズラな笑顔で言うユニフォームに実を包んだ彼。
サッカー部 1年 斉藤 翔(Saitou Kakeru)



「先輩に生意気な態度とる子には巻きません。」


後輩になめられてるのが悔しくていじわるしてみる私。
サッカー部 マネージャー 2年 小野 ゆい(Ono Yui)



「そういう事言うんだー。
試合に負けちゃっても良いの?大事な決勝だよ?」




……良いわけないでしょ…
こいつはそう言えば私が何でもやるって知っててやりたい放題。



「……分かったわよ。
その代わり絶対勝ってね?」




「任せろ!」


って言って私の頭をクシャクシャする。



「もう……」




テーピングを巻き終わると私にVサインをしながらグランドに入って行く。

サッカーのエースナンバー10番の背番号のユニフォームを来たアイツ。