正也が体を少し離した。 それと同時に、唇が重なった。 唇が離れると、正也と目が合う。 「応援、してくれるんだろ?」 「うん」 そうだよ。 あたし、正也のこと応援しなきゃ。 また会えるんだから。 さっきまでの涙は止まった。 「そろそろ時間だ」 「行ってらっしゃい」 「行ってきます」 いつもと逆だね。 いつもはあたしが見送られてるのに、今日は正也が見送られてる。