電車に乗ると、しゃべり出すあたしと玲香。 正也と笠寺さんも、あたしには聞こえないけど、何か話している。 「なかなかイケメンじゃない」 「でしょ?」 「どこで出会ったの?」 「駅前のカフェで」 「それで?」 「ちょっとかっこいいなぁと思って、ほぼ毎日通い続けたんだ」 「へぇ」 「そしたら、顔覚えてくれたの。だんだん話すようになって、仲良くなって、休みの日とかに会って、出かけたりするようになったんだ」