何も疑うことなく。
目の前にいる女は自分が酔っ払ったものだと思い込んでいる。


泉がトイレに向かった時。
俺が睡眠薬入れたのに。

そんなこと、微塵にも思わないだろうね。


聖って名前以外。

この俺はでたらめなんだよ?


年齢だって21じゃない。
泉を好きなのも真っ赤な嘘。



最後、笑ったのは。


泉が滑稽だったから。



泉はただ、俺のベッドで寝てるだけでよかったの。


たった、それだけで俺は伊織のあんな顔を見れたんだから。