レンタル彼氏 Ⅱ【完結】

「髪の毛くるくるで、メイク上手い子が好きなんだって」 


んな、まさか。
じゃあ、お互い好みドンピシャ?

「はあ~………じゃあ、すぐ付き合うかもね」


「かもねえ~」

然程、興味ないように聖は答えた。
それから私をちらっと見る。

「……何?」


「俺も~いずちゃんと付き合いたいなあ」


「…まだ言うか」


「いつまででも言うよ?」


「………はあ、分かった分かった」


「あー、流すなよ!」


不貞腐れる聖に、私はぶっと吹き出した。

最初の頃は。
聖に突っ込んだり、こんな話を笑って流したりなんか出来なかった。

強引に何かをしなくなってから、話をする度、聖って意外といい奴なのかも。



そうやって、考えを改めるようになって来た。

まあ、ただ聖を好きになることはないけど。


友達としてならいいと思っていた。



何もされなくなって、私は完璧油断していたんだ。
友達だと思い込んでいた。




………だから、あんなことになったんだ。