聖が嫌いなんじゃない。
聖によって、伊織への気持ちが揺らぐ自分が嫌いなんだ。
こんな、生半可な気持ちで伊織を好きでいたわけじゃないのに。
…とにかく。
聖に会って、カバン返して貰おう。
そう、思って私は学校に行く準備を始めた。
大学について、先に席に座っている尚子の隣に座った。
「はよ、尚子」
「あっ、はよー」
ニヤニヤした顔の尚子が頬杖をつきながら私を見る。
なんか、勘違いしてる。
「聖君、いいじゃん」
「ない、まじないよ」
「てか、何がそんなダメなの?」
「強引だし、勝手だし、自己中だし、顔がよくても中身がダメ!」
「…………ほう、顔はいいと思ってんだ?」
「え?」
突然、会話に入ってきた声に私は目をまん丸にする。
後ろを振り向くと、そこにいたのは。
聖だった。
「ひっ、聖」
「てか、言いたい放題じゃん」
「……それは、だって、そのままじゃん」
「まあ、そうだけど」
不貞腐れながら、聖は私の隣に座った。
まだニヤニヤしてる尚子を肘打ちする。
聖によって、伊織への気持ちが揺らぐ自分が嫌いなんだ。
こんな、生半可な気持ちで伊織を好きでいたわけじゃないのに。
…とにかく。
聖に会って、カバン返して貰おう。
そう、思って私は学校に行く準備を始めた。
大学について、先に席に座っている尚子の隣に座った。
「はよ、尚子」
「あっ、はよー」
ニヤニヤした顔の尚子が頬杖をつきながら私を見る。
なんか、勘違いしてる。
「聖君、いいじゃん」
「ない、まじないよ」
「てか、何がそんなダメなの?」
「強引だし、勝手だし、自己中だし、顔がよくても中身がダメ!」
「…………ほう、顔はいいと思ってんだ?」
「え?」
突然、会話に入ってきた声に私は目をまん丸にする。
後ろを振り向くと、そこにいたのは。
聖だった。
「ひっ、聖」
「てか、言いたい放題じゃん」
「……それは、だって、そのままじゃん」
「まあ、そうだけど」
不貞腐れながら、聖は私の隣に座った。
まだニヤニヤしてる尚子を肘打ちする。



