急なことに皆呆気にとられているようだった。
「…行くところ、お前らにあるのか?」
社長がそう低い声を出すと、皆はハッとして押し黙った。
それを見て俺は直感した。
……皆、何かあるのだと。
「ちょっと待ってくれよ、割りのいいバイトがあるからっておっさんに聞いて来たけど、いきなり住めだの、レンタル彼氏だの、意味わからねえんだけど」
「そもそもレンタル彼氏って何?」
次々に不満が溢れては止まらない。
社長はそんなことも想定していたのだろう。
急に大声で笑いだした。
その声に皆が一斉に静かになる。
「吏紀、族をやって何度もパクられるのを繰り返して世間はどうだ?
お前が働ける環境はあったか?」
「…………」
一番奥にいた猫みたいな可愛い顔をしてる男に向かって言った。
暴走族だったんだ。
見えないな。
ちらっと見ながらそう思った。
社長はそれから吏紀の隣にいた男に視線をうつす。
「誠、エリートで進んで来て入った場所はどうだった?
なにもかもがバカらしくなかったのか?」
「……………」
「…行くところ、お前らにあるのか?」
社長がそう低い声を出すと、皆はハッとして押し黙った。
それを見て俺は直感した。
……皆、何かあるのだと。
「ちょっと待ってくれよ、割りのいいバイトがあるからっておっさんに聞いて来たけど、いきなり住めだの、レンタル彼氏だの、意味わからねえんだけど」
「そもそもレンタル彼氏って何?」
次々に不満が溢れては止まらない。
社長はそんなことも想定していたのだろう。
急に大声で笑いだした。
その声に皆が一斉に静かになる。
「吏紀、族をやって何度もパクられるのを繰り返して世間はどうだ?
お前が働ける環境はあったか?」
「…………」
一番奥にいた猫みたいな可愛い顔をしてる男に向かって言った。
暴走族だったんだ。
見えないな。
ちらっと見ながらそう思った。
社長はそれから吏紀の隣にいた男に視線をうつす。
「誠、エリートで進んで来て入った場所はどうだった?
なにもかもがバカらしくなかったのか?」
「……………」



