ま、さ、か。

本当に、ヤバいことになってる…?


勝手に中に入り込んで、私は部屋まで走った。
ヒール靴が煩わしい。


ドタドタと部屋の中に入って電気を点けた。



「………っ!」


聖は虚ろな顔で、ベッドの上に乗って壁にもたれかかっていた。


「……ひ、聖………?」


聞こえて、ない?

ゆっくりと近付く。



………何が、あったの?


「……聖……?どうしたの?」


ベッドまで行き、聖に触ろうと手をのばす。



聖はビクッとしながら、こっちを見た。


「……………美佳?」


「…え?」


「美佳、なの?」


「ち、違うよ、泉っ泉だよ!」


「……………泉………?」


それから考え込むように、また俯く。


様子がおかしい…?
不安になって再度聖に手を伸ばした。



ぐいっと、急に手首を捕まれて私はそのままベッドに押し倒される。



「ひっ、聖っ!?」


わけがわからなくて、動揺しながら聖を見る。