レンタル彼氏 Ⅱ【完結】

ぐちゃぐちゃに、色々矛盾する俺の心。


聖を応援したい。
だけど、別れて欲しい。


泉に会いたい。

だけど、会いたくない。



もう、ぐちゃぐちゃ。




頭を抱え込むと、目の前がすっと暗くなった。

ハッとして顔を上げると、泉は光と共に元いた場所へ向かっていた。


「泉っ!?!」



動きたいのに。


動けない。


いくら叫んでも、泉は振り返らない。
でも、非力な俺は叫ぶことしか出来ない。


「泉!泉!いずみぃぃぃぃーーーー!!!!」













そこで、バッと俺は目を開けた。



…………………夢?




全身汗がびっしょり。

お風呂、入り直さないとだ。



携帯を見ると、まだ五時。


…………いつもより一時間以上早く起きちゃった。



眠ったら起きれないかな。





…………と、いうよりも。





もう、あんな夢を見たくなかった。



汗を拭うと、俺は痛む胸を抑えた。
ぎゅうっと締め付けられて息苦しい。



…………どうしたら。



どうしたら、忘れられるの?