こういう時はどうやって返すのが正解なんだろう……なんて、考えていたら、また新しい人が現れた。
「それを言うなら透明じゃなくて、透明感があるって言うんだよ、バーカ」
「光聖(こうき)!何であんたがここにいんのよ!」
その人は女の子の頭を悪気もなく軽く叩いて、そのあとに空白の私の隣の席に座った。
そして、よくその顔を見てみると……。
「覚えててくれた?」
思い出した。
この教室に来る途中でばったり会って、名前まで知られたヤンキー3人組の1人だ。
しかも、1番目立ってた金髪。
「覚えててくれた?って、え?知り合いなの?」
「まぁな。秘密の関係ってやつ」
「秘密の関係?!なにそれどういうこと?!」
「お前には言えねぇ関係ってことだよ。なぁ?みゅーちゃん」
秘密の関係って、廊下でばったり会っただけなんだけどね……?
この女の子に変な誤解されたら困るなぁ。



