「んーと、心優の席はあそこな。窓側の端の1番後ろ」
大事な最初の席……。
創史に言われたとおり行くと、窓側の端の1番後ろの席は空いていた。
あれ……?
隣の席には誰も座ってないことに気づく。
肝心な隣の人は、今日は休みらしい。
机にカバンを置き、椅子に座ると……前の席の女の子が真っ先に振り向いた。
「ねぇねぇ!心優ってハーフ?!」
しかも自己紹介もなく、いきなりの質問。
「ううん。純日本人だけど…」
「マジで?超ハーフって感じ。だって色素薄くない?」
「色素?」
「うん。瞳も茶色だけど薄いし、肌も白いし、透明って感じ!てか、くっきり二重にその長いまつ毛!羨ましいー」
な、なんか……あたしすごい見られてたっぽい。
確かに昔からハーフに間違えられることはよくあった。
瞳は薄い茶色で、髪の色は人生で1回も染めたことがないのに色素が薄いから茶色で、肌も生まれたときから白い。
前の女の子は、私のことをまじまじと見つめてきた。



