どこかへ行って……沙良ちゃんから早く離れて。
お願いだから、入ってこないで……。
そんな私の願いも虚しく、勢いよくドアは開けられ、入ってきたのは沙良ちゃん……ではなく、見ず知らずの男2人。
その後ろに沙良ちゃんはいて、「入んないで!」と男たちを押しのけようとしていた。
しかし、男たちに力でかなうはずもなく……ズカズカと遠慮なく男たちは部屋へと入ってきた。
一瞬だけ男たちを見ることができた。
見た目からして……20代前半くらいな気がする。
「あれあれー?可愛い子がこんなところにもう1人いるじゃーん」
そう言って、最初に入ってきた男が私にゆっくりと近づいてきた。
………逃げたい。
そう思うけど、足が震えてしまい立つこともできない。
男は私の隣にぴったりとくっついて座ってきた。