「そしたら沙良がさぁ……って、暁、話聞いてる?!」

「……あぁ、聞いてない」

「いや聞けよっ」



光聖の部屋のベッドで寝転び、床に転がっていた漫画に目を通していた。



光聖は沙良と付き合ってから、会うたびに惚気を話してきて……正直うるさい。



友達だっていっても、他人の惚気を聞けるほど俺の心は広くない。



「……ただただ毎日、沙良が可愛いんだよ」



毎日のように沙良の写真を撮ってるらしく、スマホの画面を見ながらニヤニヤする光聖。



俺と光聖と沙良は幼稚園からの幼なじみで、昔から仲は良かった。