「あのー……なにか着てもらってもいい?」
「暑い」
暑いって……!
部屋は確かに暖房ガンガンで暖かいけど、今は真冬ですよ……。
上を一切着る気がない暁は、ソファーの横にある冷蔵庫の中から元から入っていた無料のペットボトルの水を取り出した。
近くに来た暁の頭から私と同じシャンプーの匂いがフワッと香ってきた……。
チラッと見ただけでも暁からは男のフェロモンなのか、いつもとは違うなにかが溢れていて……目のやり場に困る。
それなのに、私の気持ちを知らない暁は向かいのソファーに座り、水を音を立てて勢いよく飲んだ
。
このあともこの格好でいられたら、私の心臓がさすがに保たない……。



