暁は意地悪そうにニヤリと笑い、私の唇を指でなぞった。
……っ!!!
暁の行動がいちいち甘すぎて、ついていけないよ……っ。
暁は私の腕を引っ張り、私たちはさらに部屋の奥へと進んでいった。
ダブルベットが真ん中に置かれていて、奥には1人掛けのソファーが2つと正方形のテーブルが1つ。
決して広いとは言えないけど、寝るだけには十分な部屋。
荷物をテーブルの上に置き、どこにいればいいか分からないので、なんとなく窓から見える景色を見ることにした。
雪はもうほとんど降っていない。
さっきまで降り続いた雪が積もってできた雪景色は、何度見ても本当にきれいだと思った。



