暁は私の頭の後ろに触れ、反対の手は私の腰を引き寄せる。
これ以上見つめられたら溶けてしまうかも……。
私はゆっくりと目を閉じた。
暁の唇が私の唇に触れ……離れてはまた触れるを何度も繰り返した。
暁のキスは優しくて、もっと……とつい求めてしまう。
私は、カバンを持つ手に力が入らなくなり、しばらくして……カバンが音を立てて床へと落ちた。
「あ、き……」
それがきっかけで我に帰った私は、とっさに暁の名前を呼んだ。
暁の胸におでこを預け、乱れる呼吸を整える。
「……ちょっと、1回、休憩させて……」
「さすがに激しかったか」
「……っ?!分かってて続けたのっ?!」
「もっとしてって、顔してたから」



