カードキーを2枚渡され、私たちはエレベーターに乗って部屋へと向かうことにした。
手は繋いでいるものの、部屋に着くまでの間ずっと無言で、エレベーターでの静けさがさらにドキドキを加速させた……。
エレベーターを降りてすぐに右は曲がるとドアがずらっと並んでいる。
501号室、502号室……ここか。
ピピッ……。
暁の当てたカードキーによって部屋のドアが開き、暁が先へ中へと入る。
私も暁に続き中へと入ったその瞬間……急に手首を掴まれ、さらに部屋の中へと引っ張られた。
その勢いで暁の胸へと飛び込んだ私。
暁に抱きついた状態で、そのまま暁の顔を見上げ……それと同時に、後ろからガチャッとドアが閉まる音が聞こえた。



